起業家・副業家必見!はじめての「創業計画」つくりかた

『小さな事業を大きな主役へ』ようこそ、スモビジ大学へ!こんにちは、皆さん!学長の寺本 智(てらもと さとし)です。
私はこれまで10年以上にわたり小規模経営の分野で活動、200社以上のスモールビジネスをサポートし、500を超えるの案件を達成してきました。
細かくお伝えすると、これまでにサポートした企業は225社です。中には「1,000社以上サポートしました!」という方もいますが、小規模企業の多岐にわたる課題に本気で向き合うと、この数字が限界だと実感しています。それだけ、1社1社に丁寧に寄り添ってきた結果だと自負しています。
はじめに
創業計画の重要性と目的
「創業計画なんて、融資や補助金を取るために必要な書類だよね?」そんなふうに考える人も多いかもしれません。
しかし、それは誤解です。創業計画は、単に資金を集めるためのツールではなく、お客様から「大切な時間とお金」をいただくという責任あるプロセスを可視化したものです。
これは、ビジネスの成功に欠かせない〝道しるべ〟です。スモールビジネスにおいては、大規模な企業のように潤沢なリソースや人員がない分、限られた資源を最大限に活用することが求められます。
そのためには、明確な目標と実行可能な計画が必要です。創業計画を通じて、自分のビジネスの全体像を整理し、必要な準備を進めることができるのです。

スモールビジネスにおける創業計画の役割
創業計画は、経営者が日々の意思決定を行う際の「地図」のようなものです。
特にスモールビジネスでは、限られた資源を効率よく配分することが求められます。そのためには、自分がどこに向かい、どのような手段を使うのかを明確にしておくことが不可欠です。
また、創業計画は、事業の進捗を振り返り、必要に応じて方向修正を行うための「基準点」にもなります。一度きりで終わるものではなく、ビジネスの成長とともに進化させるべきものです。
「創業計画」ってつまりは何?
創業計画を定義してみる
創業計画とは、これから始めるビジネスの方向性や具体的なアクションを整理し、文字や数字で明文化したものです。
単なる「夢や目標」を語るだけでなく、それを実現するための現実的なプランを描くことが重要です。
この計画を作成することで、アイデアが実現可能な事業として形になり、自分自身や関係者が行動しやすくなります。
たとえるなら、創業計画は地図のようなもの。迷わず進むためには、道筋を具体的に描いておく必要があるのです。
ビジネスプランとの違い
ビジネスプランと創業計画は混同されがちですが、目的や役割が異なります。ビジネスプランは外部向け、例えば投資家や銀行に向けて事業の魅力を伝えるために作成されるもの。
一方、創業計画は、もっと内向きの視点で、自分のビジネスをどう進めていくかを整理し、実行の土台をつくるためのものです。
また、創業計画では、「今、何をすべきか」「次に何を優先するべきか」を具体的に明示します。単なるアイデアではなく、行動に移せるプランであることが重要です。
創業計画がもたらすメリット
創業計画を作成することで得られる最大のメリットは、自分のビジネスを客観的に見つめ直せることです。
思いつきで始めるのではなく、目的や目標、リソースの配分を明確にすることで、成功の確率を格段に高めることができます。さらに、創業計画は以下のような具体的なメリットをもたらします。
- 実現可能性の確認:自分のアイデアが現実的に実行可能かを見極める。
- 方向性の明確化:何を優先し、どう進むべきかを具体的に示す。
- リスクの把握:ビジネスに潜む課題やリスクを事前に想定できる。
- 他者への説得力:将来的に融資やパートナーシップを求める際にも役立つ。
「事業計画は融資や補助金獲得の目的じゃなく、お客様から大切な時間とお金をいただくプロセスを可視化したもの」という視点を大切に、計画を練り上げていきましょう。それが、あなたのスモールビジネスを成功へ導く鍵となります。
創業計画作成のステップ
ステップ1:ビジョンとミッションの設定
理想の世界を描く
すべての創業計画の始まりは、ビジョンとミッションの設定です。ここで大切なのは、単なる目標設定ではなく、「理想の未来」を描くこと。
あなたのビジネスが成功したとき、社会やお客様にどのような影響を与えたいのかを考えましょう。
たとえば、「地域の中小企業が活気づく社会をつくる」や「お客様に自分らしい生き方を提供する」など、具体的で情熱的なビジョンが必要です。
ビジョン設定のポイント
- 情熱を基にする:あなたが本当に実現したいことは何か?
- 具体的であること:抽象的な理想ではなく、何をどう変えたいのかを明確に。
- 共有可能であること:お客様やチームメンバーが共感できる言葉を使う。
ステップ2:市場調査と分析
ターゲット市場の特定
ビジネスの成功は、誰をターゲットにするかにかかっています。ターゲット市場を特定するには、自分の提供する製品やサービスが誰にとって価値があるかを明確にする必要があります。具体的には、以下の点を分析しましょう!
- 年齢、性別、職業、地域などのデモグラフィック情報
- ライフスタイルや価値観、消費行動などの心理的特性
競合分析の方法
競合他社を分析することで、自分のビジネスが市場でどのような位置づけにあるのかを理解できます。以下のような視点で調査を進めてください。
- 競合他社の強みと弱み:自社が差別化できるポイントを発見する。
- 価格帯やサービス内容:市場での標準を理解し、それを超えるアイデアを考える。
ステップ3:製品・サービスの定義
提供価値の明確化
お客様にとって、あなたのビジネスがどのような「価値」を提供するのかを具体的に言語化しましょう。価値は単なる製品やサービスの性能ではなく、問題解決や感動、安心感といった、お客様の心に響くものです。
差別化ポイントの特定
競合他社と比較して、あなたの製品やサービスが「何が違うのか」を明確にします。差別化ポイントは、価格だけでなく、品質、デザイン、利便性、サービス内容など、あらゆる側面に存在します。
ステップ4:マーケティング戦略の策定
集客・販売戦略の立案
ビジネスが成功するためには、製品やサービスを知ってもらい、購入につなげる集客戦略が必要です。以下の要素を含めた計画を立てましょう!
- プロモーション手段(広告、イベント、SNSなど)
- 販売チャネル(オンラインショップ、店舗、パートナー提携など)
デジタルマーケティングの活用
現代のスモールビジネスでは、デジタルマーケティングは欠かせません。SEOやSNS広告、メールマーケティングなど、オンライン上での効果的な集客方法を活用しましょう。
小さな予算でも、大きな成果を上げることが可能です。
ステップ5:運営計画の構築
日常業務のフロー設計
スムーズな運営のためには、業務フローを明確にしておく必要があります。たとえば、商品の仕入れからお客様への提供までのプロセスを一つひとつ定義し、時間とコストを最適化しましょう。
必要なリソースの洗い出し
ビジネスを運営するために必要な人材、設備、仕入れ先、システムなどをリストアップします。事前にリソースを準備することで、運営の安定性が高まります。
ステップ6:財務計画の作成
初期投資と運転資金の見積もり
創業にあたり、初期費用と日常運営に必要な運転資金を正確に見積もることが重要です。どの部分にどれだけの資金を割り当てるかを明確にし、資金繰りに余裕を持たせることを心がけましょう。
収支予測と資金調達計画
ビジネスがどのくらいの収益を生み出し、それに伴うコストがどの程度かかるのかを予測します。また、必要な資金をどのように調達するのか(自己資金、融資、投資など)を計画しておくことも必須です。

つくる時の注意点💡
現実的かつ達成可能な目標設定
創業計画は「夢」を語るだけのものではありません。重要なのは、達成可能な具体的目標を設定することです。
過大な目標を掲げると、結果的に達成できず計画そのものが無力化してしまいます。一方で、簡単すぎる目標では成長の機会を逃します。以下のポイントを参考に、現実的な目標を設定しましょう!
- SMARTの原則を活用する(具体的、測定可能、達成可能、関連性のある、期限付き)。
- 短期目標と長期目標をバランスよく設定する。
- 定期的に目標を見直し、必要に応じて修正する。
リスク管理と対応策の検討
どんなビジネスにもリスクはつきものです。創業計画を作成する際には、リスク要因を事前に把握し、対応策を検討しておくことが重要です。たとえば、以下のリスクを想定しましょう!
- 財務リスク:資金不足や収益の変動
- 市場リスク:競合他社の台頭や市場トレンドの変化
- 運営リスク:人材不足や業務フローの問題
リスク管理のポイントは、常に「最悪のシナリオ」を考え、それに対処するプランを用意しておくことです。また、予備資金を確保しておくこともリスク軽減の一助になります。
柔軟性と計画の見直し
どれほど完璧な創業計画を作成したとしても、ビジネスは常に変化します。
そのため、計画を「固定されたもの」と考えるのではなく、柔軟に変更できる「生きたドキュメント」として捉えましょう。以下のアプローチが効果的です。
- 定期的に計画をレビューする:少なくとも3か月ごとに進捗を確認。
- フィードバックを活用する:お客様やパートナーの声を反映。
- 新しい情報やトレンドを取り入れる:常に学び、成長する姿勢を持つ。
スモビジ大学からのアドバイス
小規模経営学の視点からの創業計画
スモールビジネスには、大企業とは異なる特性があります。そのため、創業計画もスモールビジネスならではの視点を取り入れるべきです。たとえば、以下の要素を意識することが大切です。
- 「小ささ」を強みに変える:素早い意思決定や柔軟な対応力を活かす。
- 独自性の追求:競合と戦うのではなく、自分だけの価値を提供する。
- コミュニティへの貢献:地域社会と連携し、支持される存在となる。
成功事例の共有
スモビジ大学では、多くの成功事例を共有しています。
たとえば、ある起業家が「ターゲット市場を絞り込み、地元で唯一のオンラインショップをオープン」したことで、競合が多い中でも高い利益率を達成した事例などがあります。
こうした事例を参考に、あなたの創業計画にも具体的なアイデアを取り入れてみてください。
さらなる学びのためのリソース
創業計画をより深く理解し、成功率を高めるためには学びを続けることが大切です。スモビジ大学の提供する以下のリソースもご活用ください。
- 学びとコンサルティングが一体化したオンラインサロン型:特別コンテンツ
- 「最適個性」と「惚れるストーリー」で描く小規模戦略論
- 豊富なメニューのコンサルティングサービス
まとめ
創業計画の重要性の再確認
創業計画は単なる書類ではなく、あなたのビジネスの成功を左右する重要な要素です。特にスモールビジネスでは、限られたリソースを有効活用するための道しるべとして、創業計画が欠かせません。
「事業計画は融資や補助金の目的ではなく、お客様から大切な時間とお金をいただくプロセスを可視化したもの」であることを忘れず、計画を練り上げましょう。
次のステップへの指針
創業計画が完成したら、それを基に行動を開始しましょう。そして、定期的に計画を振り返り、必要に応じて調整を加えながら進んでください。
スモビジ大学では、あなたの挑戦を支えるためのサポートをいつでも提供しています。次のステップに向けて、私たちと一緒に前進していきましょう!
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