実は多い?小規模企業
小規模企業は地域経済の基盤を支える重要な存在です。2021年の統計によると、日本には約334万の中小企業が存在し、これは全企業数の99.7%を占めています。
この中で、小規模企業者は312万企業あり、全中小企業の93%を占める重要な存在です。
さらに、個人事業主206万者のうち、99%にあたる205万者が小規模企業であり、法人128万社のうち、84%にあたる107万社が小規模企業です。
小規模企業ってこんなに多いの?
実は身近にたくさんあるんだね
従業員数においても、小規模企業者は全企業の約50%の人々を雇用しており、経済の中心的役割を果たしています。
つまり、スモビジは日本において非常に身近な存在であり、約2人に1人が関わっています。この小規模企業の健全な成長と発展が、日本経済の持続可能な成長において鍵となります。
しかし、これらの事業は大規模企業に比べてリソースが限られているため、効果的な経営スキルと戦略が求められます。日本の小規模企業は多くの課題に直面していますが、支援がうまく機能していないために成長が妨げられています。
現在、そういった小規模経営に特化した効果的なツールや、専門家の数は十分ではありません。小規模企業独自の背景とニーズを汲み取り、スモビジを営む小規模企業者にとことん寄り添った支援策が必要です。
支援がうまくいかない5つの理由
運用までサポートをしない専門家
現状:多くの専門家が計画策定や初期段階のアドバイスに留まり、実際の運用や実行までのサポートを提供していません。
改善策: 専門家が運用フェーズにも積極的に関与し、具体的な実行支援やフォローアップを行うことが重要です。継続的なサポートを提供することで、企業の実行力と成果が向上します。
専門家への期待と役割設定がミスマッチ
現状:専門家がどの範囲までサポートするのか、企業側の期待と専門家の役割が明確に設定されていない場合があります。
改善策:明確な役割分担と期待値の設定が必要です。契約段階で具体的な支援内容と成果物、期待されるアウトプットを明確にすることで、専門家と企業の双方が共通の理解を持てるようにします。
まだまだ足りない金融機関の支援
現状:小規模企業が金融機関からの支援を受けにくい状況が続いています。特に、リスクを恐れて融資が下りにくいケースが多いです。
改善策:金融機関が小規模企業向けの専用プログラムを開発し、リスクを分散する方法や保証制度を充実させることが必要です。また、金融リテラシーの向上を目指す教育プログラムも効果的です。
業界や個別の事情への理解不足
現状:専門家が業界や企業固有の事情を十分に理解せずにアドバイスを行うことがあります。
改善策:専門家が特定の業界や企業の内部事情を理解するためのリサーチを徹底することが重要です。具体的な事例研究や業界特有の課題に対する専門知識を深めることで、より的確なアドバイスが可能となります。
上から目線など、経営者や従業員への配慮がない
現状:専門家が上から目線でアドバイスをすることにより、経営者や従業員が反感を持ち、サポートが効果を発揮しない場合があります。
改善策:専門家が経営者や従業員と対等な立場でコミュニケーションを図り、彼らの意見や感情を尊重する姿勢が必要です。協力的な関係を築くことで、支援の効果が最大化されます。
こういったことがなんで起きるの?
専門家や銀行が会社に寄り添えてないのが一番の原因だね
課題の解決に向けて
▪包括的な支援体制の構築:専門家の役割を明確化し、継続的なサポート体制を整える。金融機関と連携して、小規模企業向けの支援プログラムを開発する。
▪コミュニケーションの強化:経営者と支援者の定期的な対話とフィードバックの仕組みを設ける。支援者のスキルアップを図るためのワークショップや研修を実施する。
▪現場理解の向上:現場視察やインタビューを通じて実態を把握し、具体的な事例研究を通じて支援方法を改善する。
小規模企業の支援がうまくいかない理由を明確にし、その改善策を実行することが、持続可能な成長と地域経済の発展に繋がります。
スモビジ大学は、小規模経営学を通じ、小規模企業診断士を育成・輩出することによって、すべてのスモビジパーソンが成功を実現できる社会を目指します。